調和

爽やかな緑を見ると、それだけで愛おしく思ったりする

ふだん植物などの自然的なものに触れる機会があまりにも少ないからだろうか

周囲に山も川もない鉄筋コンクリートの住宅街に住んでいると、かつて自然との調和を重要視した日本人特有の感性というものが自分の中に生きているのか疑問に思う

 

そういえば西洋の建築物の多くは石で出来ている

それは基本的に不変で、直線的で、対称的だったりする

それに対して自然は常に移ろい、曲線的で、非対称的である

自然とは相反するものを表現することで、人間の生活を自然とは独立したものにしようという考えがあるのかもしれない

このあたりが本来の日本人が持っていた美意識とは違っているようになんとなく思っている

 

近代以降の日本はそんな欧州文化の影響を受けて今の形に至るわけだが、街並み一つにしても異常に混沌としている

合理性ばかりを重要視するあまり、美意識が欠落しているような印象だ

そこに調和という思想はないように思う

 

「和を以て貴しとなす」という言葉があるが、現代日本でこの教えがどれほど浸透しているのか

そして自分のなかにどれほど生きているのか

どうしても疑問に思ってしまう